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水のトラブルに関するコラム詳細

トイレの詰まりや水漏れなど、厳選!よくある水のトラブルの解決集

一戸建て、アパート、マンションに限らず、住まいで水を使うシーンは多いのです。
特に最近はコロナ過もあって、在宅勤務、リモートワーク、オンライン授業等で自宅にいる時間が増えているので、家で水を使うケースがこれまでよりも多くなっている方も多いでしょう。
そうなるとどうしても水関係のトラブルが発生することも増えてきてしまいます。
今回は家庭でよくあるトイレつの詰まりや水漏れ、お風呂のカビなど水のトラブルとその解決方法を5つ紹介します。
これを参考にして皆さんも快適な生活を送りましょう。

目次

●お風呂のカビやぬめりは健康被害のもと!ご家庭でできる対策は?

お風呂のカビやぬめりは健康被害のもと!ご家庭でできる対策は?

お風呂場はカビや雑菌が発生しやすい

住宅の中で、特に湿気が溜まりやすい場所がお風呂場です。
毎日の疲れを癒すお風呂場ですが、手入れを怠るとカビやピンクぬめりの発生が気になる場所でもあります。
今回は、お風呂場に発生するカビなどの特長と効果的な除去の方法、予防の仕方について解説します。

カビやぬめりがもたらす健康被害とは?

お風呂場などの水回りだけでなく、カーテンや壁紙、畳など住宅のあちこちに生えるのがカビです。
カビには黒カビやススカビなどさまざまな種類がありますが、どれも空気中に胞子を漂わせて広がっていきます。
カビは湿度が80%、温度が25℃から35℃程度がもっとも生えやすいと言われているのです。
また、カビは埃や石鹸カス、皮脂などから栄養分を吸収し、増殖します。
そのため、お風呂場はカビにとっては生育に適した環境なのです。
カビの胞子は吸い込んでしまうとアレルギー性の鼻炎や過敏性肺炎を引き起こす恐れがあります。

ピンクぬめり、ピンク汚れなどと呼ばれる赤カビも、お風呂場などの水回りに多く発生します。
こちらは赤カビとは言いますが、実際はロドトルラと呼ばれる酵母の一種で、基本的には人体に害はありません。
カビ同様、皮脂や石鹸カスなどを栄養源としており、繁殖力も強いため数日で増殖することがあります。
カビと違う点は、カビが菌糸と呼ばれる根を張るのに対し、こちらはスポンジなどで軽くこするだけで落とせます。
しかし、見た目はきれいになっても見えない菌が残っている場合が多く、時間が経つと再度発生してしまうのです。
ロドトルラは基本的には無害ですが、免疫力が下がっている方や小さなお子さん、年配の方にとっては注意が必要です。
また、ピンク汚れを放置するとそこからより危険な黒カビが発生することもありますので、見かけたら早めに除去する必要があります。

また、ぬめりの中には他の雑菌が潜んでいることがあります。
お風呂場に繁殖する菌の中でも危険なのが、レジオネラ菌と呼ばれるものです。
こちらは自然界の土の中などにもいる身近な菌ですが、シャワーなどで舞い上がった菌を吸い込んでしまうと、肺炎の症状が出る場合があります。
酷い場合には呼吸困難の症状が出る場合もありますので、お風呂場のぬめりは放置しないことが大切です。

自宅でできるお風呂場の掃除術

・重曹とクエン酸を使用した掃除方法

体に害のない重曹とクエン酸を使用し、カビやぬめりの除去に役立てる方法があります。
まず、重曹は少量の水を加えてペースト状にします。
次に200mlの水にクエン酸小さじ1杯を混ぜ、スプレーボトルに入れましょう。
カビの気になるところに重曹のペーストを塗り、上からクエン酸をスプレーしてください。
二酸化炭素の泡が出ますので、ラップで覆い、30分ほど放置します。
放置している間は、換気を行ってください。

時間が経ったら、不要になった歯ブラシやお風呂用のブラシなどでカビをこすり落とします。
ぬめりの気になる部分には重曹を粉のまま振りかけ、上からクエン酸をスプレーしてください。
こちらもラップでパックをし、30分ほど時間が経ったらスポンジなどで擦り、洗い流します。

・塩素系漂白剤を使用する場合

カビの黒ずみが落ちない場合や、しっかりと殺菌をしたいという場合は、塩素系漂白剤が最適です。
カビハイターなどの漂白剤を使用する際に気をつけたいのが、浴室の水気です。
お風呂場に水気が残った状態で漂白剤を使用すると、液が薄くなってしまい十分な効果が得られません。
塩素系漂白剤を使用する場合は、必ず浴室が乾いた状態で行ってください。
使用方法については、パッケージに記載されている注意事項をよく読み、安全にご使用ください。

カビやぬめりを予防するには?

カビやロドトルラは一度きれいになったように見えても、根や菌が残っているとすぐに再発してしまいます。
きれいな状態を保つために、カビやぬめりの再発生を抑える予防方法をご紹介します。

・防カビ用燻煙剤の使用

カビの原因菌を取り去ってくれる燻煙剤を使用することで、浴室をきれいな状態で保てます。
燻煙剤の使用は何となく害がありそうなイメージを持っている方も多いことでしょう。
ですが、防カビ用燻煙剤の主成分は銀イオンです。
漂白剤と違い、塩素などの成分も含まれていないため、安心して使えます。
製品によりますが、効果も数か月続くため、カビ取りを行った後に燻煙剤を使用することで長期間きれいな状態を保てます。

・消毒用エタノールを使用する方法

カビやロドトルラにはエタノールが効果的です。
掃除の後にエタノールを吹き付けて消毒することで、カビなどの発生を抑えてくれます。
注意していただきたいのが、エタノールの種類です。
市販されているエタノールには、無水エタノールと消毒用エタノールの二種類があります。
違いは無水エタノールには水分がほとんど含まれていないのに対し、消毒用エタノールは20%が水分です。
水分の少ない無水エタノールの方が殺菌効果は高いのではと思いがちですが、実はカビやピンク汚れには消毒用エタノールの方が効果的です。
もしも手元に無水エタノールしかない場合は、水で薄めてから使用してください。

・お湯で消毒する方法

掃除後に65℃ほどの熱湯をかけて殺菌をする方法も効果があります。
カビやピンク汚れの原因菌は熱に弱いという特徴があります。
そのため、掃除後に熱湯で殺菌することによってカビなどの発生を抑える効果があるのです。
熱湯で消毒をする場合は、火傷に注意し、安全に行ってください。

●漏水トラブルに遭遇したら?水漏れの補償はどうなる?

漏水トラブルに遭遇したら?水漏れの補償はどうなる?

漏水トラブルは被害が大きい

水回りの中でも、特に厄介なのが水漏れによるトラブルです。
排水管の詰まりやトイレなどから水が溢れるケース、給水管の破損など、水が溢れてしまった場合、被害が大きくなりがちです。
フローリングなど、木造の床は水が染み込みやすいためすぐに対処をしないと、フローリングがめくれて張り替えが必要になることもあります。
また、水漏れの際の後始末が不十分だった場合、カビやダニが発生するケースや、建材そのものが傷んでしまうケースもあります。
木材が腐ってしまうとシロアリが住み着く可能性もありますので、注意が必要です。

また、水漏れトラブルは自分の部屋だけで済むとは限りません。
特にアパートやマンションなど、集合住宅の上層階に住んでいる場合は、漏れた水が床や通気口などを伝って階下の部屋に漏れ出すというケースも考えられるのです。
家具や家電などが水に濡れてしまうと、使えなくなってしまうことも考えられます。
このように、水漏れトラブルは非常に大きな被害が出てしまいますが、場合によっては火災保険で水によるトラブルの補償が受けられる可能性があるのです。
今回は、水漏れトラブルの際の補償について解説します。

火災保険の適用は水漏れにも

火災保険と聞くと、家事で家が焼けてしまった時や、地震や災害などによって住居が被害に遭った時の保険と思われがちです。
台風や洪水などの災害には適用されても水道のトラブルは対象外ではと思われている場合がありますが、実は水道による水漏れの場合も、火災保険が適用されるケースがあるのです。
水道の水漏れを保証してくれるのは、水濡れに関する特約のついた保険に加入している場合です。
火災保険の水濡れの特約に入っていればすべての水のトラブルを補償してもらえるわけではありません。
補償の対象となるのは、給排水設備の事故が原因の場合や、上階など、他の入居者の使用する部屋で起こった水漏れで、自身の部屋に被害が及んだ場合のみです。

たとえば、アパートの自室の排水管が老朽化によって損傷し、床が水浸しになった場合は火災保険の補償対象となります。
断水中に蛇口を全開にし、そのまま忘れてしまい水漏れを起こした場合は個人の不注意が原因ですので、補償対象になりません。
上階で水漏れが起こり、天井から漏れた水によって家財が使えなくなってしまった場合は、原因が上階の住人の不注意であっても保険の補償対象になるのです。

漏水事故は対人トラブルにつながりやすい

水漏れによって階下の部屋に被害を出してしまった場合、損害賠償を請求されてしまうケースがあります。
保険に加入しているからと謝罪をせずにいると、不要な対人トラブルにつながってしまう恐れがあるのです。

また、気をつけたいのが管理会社や大家さんとの間のトラブルです。
部屋の設備からの水漏れに気付いていたにも関わらず管理会社への報告を怠ってしまうと、責任を問われて修理費を請求されてしまうことがあります。
管理会社や大家さんとトラブルになってしまうと、生活を続けるのに支障が出てしまうケースも考えられます。
水回りの不具合に気付いた時は、早めに管理会社や大家さんに報告と相談をすることでトラブルを避けることが可能です。

コンクリートの物件でも水漏れは起こる

木造建築であれば水が染み込んでしまうことは容易に想像ができます。
ですが、水に強いはずのコンクリートの物件でも、階下に水漏れを起こしてしまうことがあるのです。
コンクリートはプールなどの設備にも使用されるように、水が染み込みにくい素材です。
ですが、コンクリートが劣化して表面にひび割れができてしまうと、そのひび割れから水が染み込み、階下に伝ってしまうことがあります。
コンクリートの表面はきれいにならしてあっても、内側には無数の細かい空洞ができていることがほとんどです。
この空洞を伝うことで、別のひび割れ箇所から水が染み出すことがあります。
木造建築と違って厄介なのが、コンクリートの場合は水漏れを起こした部屋の真下ではなく、遠く離れた別の部屋に被害が及ぶことがある点です。
コンクリートの物件だから大丈夫とは考えず、水漏れが起こった際は早急に対処することが大切です。

水漏れトラブルが起こったら?

排水管からの水漏れトラブルの場合は、水道を使用しない限り水は漏れません。
ですが、給水管の破損によって水漏れが起こった場合は、すぐに止水栓を止めてください。
排水トラップからの水漏れの場合は、ナットの緩みやパッキンの交換によって水漏れが改善する場合があります。
また、詰まりによる水の逆流であれば、ラバーカップやパイプクリーナーなどで詰まりを取り除くことで症状が収まる可能性があります。
ですが、ご家庭で手に負えない水道管の破損や、水漏れの原因がわからない場合などは、早めに修理業者へ依頼することをおすすめします。

●お風呂の詰まりはどう対処する?蛇口と排水口の詰まり解消術をご紹介

お風呂の詰まりはどう対処する?蛇口と排水口の詰まり解消術をご紹介

お風呂の詰まりトラブルは排水口以外にも

詰まりのトラブルと聞くと、排水口の詰まりによって水が流れなくなる状況を思い浮かべます。
ですが、詰まりを起こすのは排水口だけではありません。
頻度は低いのですが、水が出てくる蛇口が詰まってしまうケースもあるのです。
今回は、お風呂場のトラブルにありがちな排水口と蛇口の詰まり対策について、簡単に行える解消術をご紹介します。

排水口の詰まりの原因は?

お風呂の排水口は、シャンプーの際に抜けてしまった髪の毛に石鹸カスや皮脂、垢などが絡みつくことで詰まってしまいます。
ヘアキャッチャーがあるから大丈夫だろうと考えがちですが、排水口に流れ込む髪の毛の量は多いものです。
その髪の毛にシャンプーやボディーソープなどの残りカスが溜まっていくことで、ヘドロのようになってしまうことも少なくありません。
排水管の中までは掃除も行き届かないため、こうした詰まりの原因が長い時間をかけて密度が増すとお湯が流れなくなってしまいます。

固形物による詰まりにも注意が必要です。
詰め替え用洗剤や石鹸類のパッケージの切れ端などは、水に流されて排水口に流れ込みやすい形状をしています。
ヘアキャッチャーで回収ができればいいのですが、何かの拍子に排水管の内部まで入り込んでしまうと詰まりをひどくしてしまう可能性があります。
カミソリの保護キャップやヘアピンなどの小物類にも、同様に注意が必要です。

排水口の詰まりを除去する方法

排水口の詰まりは徐々にひどくなっていくものです。
そのため、いきなり水が流れなくなることは稀で、前兆として異音がすることや水の流れが何となく悪いなどの症状が現れます。
もしも水が完全に流れなくなってしまった場合は、ワイヤーブラシなどの使用が効果的です。
手元にワイヤーブラシがなければ、針金ハンガーを代用することもできます。
ワイヤーブラシを使用する際は一つ注意が必要です。
お風呂の排水口は細く、複雑な形状をしています。
そのため、ワイヤーブラシの形状によっては詰まりの元までブラシが届かず、排水管に入らないというケースもあります。
無理をしてしまうと排水管を傷つけてしまう可能性がありますので、ご注意ください。

ラバーカップや真空式パイプクリーナーで水圧をかけることでも詰まりを除去ができます。
一度水が流れた場合でも、詰まりの原因が完全に除去できているわけではありません。
水が流れたら、パイプクリーナーで排水管の中に溜まった髪の毛などをきれいに流すことをおすすめします。
パイプクリーナーを使用する場合は、パッケージの注意書きをよく読み、手順を守って安全にご使用ください。

蛇口の詰まりの原因は水道管のサビやゴミ

蛇口から出てくる水は、ろ過されたきれいなものです。
ですが、水道管は金属ですので長年使い続けるうちにどうしてもサビが出ます。
このサビが水に混ざって運ばれ、蛇口を詰まらせてしまうことがあるのです。
また、井戸水を使用している場合はろ過しきれなかった細かい砂利などが蛇口に溜まってしまうこともあります。
こうした細かいゴミなどが蛇口の詰まりの原因となってしまうのです。

サビの含まれた水を飲んでも平気なのかと心配に思う方もいらっしゃるでしょうが、サビの主成分は鉄分であり、もともと人体に必要な栄養源でもあります。
さらに、鉄分は口に入ってしまっても吸収されにくい成分ですので、健康に被害が出ることはありません。
よほど水道水が赤茶色に濁っているなどの異変がある場合は、お住まいの地域の水道局に問い合わせる必要があります。

蛇口の詰まりを取り除くには?

蛇口やシャワーヘッドにはフィルターが取り付けられており、サビやゴミなどを取り除く役目をしています。
このフィルターの目詰まりを取り除く必要があるのです。

まず、水道の止水栓を止めます。
止水栓はお湯と水、どちらの給水管にもそれぞれ取り付けられているので、両側とも閉めるようにしてください。
次に止水栓のねじの付近に、フィルターが組み込まれていますので、それを取り外します。
外したら、使い古した歯ブラシなどできれいにゴミを取り除いてください。
ご家庭の水栓によっては止水栓やフィルターが取り付けられていない場合もありますので、その場合は次の手順に進んでください。

次は、蛇口の吐水口にある泡沫キャップと呼ばれる部品の確認を行います。
吐水口には水撥ねを防止する泡沫キャップという部品が取り付けられていることがほとんどです。
この泡沫キャップもゴミを取り除くろ過装置の役割をしているため、細かなゴミが詰まってしまう可能性があります。
キャップはねじになっているため、手で簡単に取り外せます。
こちらも歯ブラシなどでゴミを取り除いてください。

シャワーヘッドの水が出にくい場合は、シャワーヘッドとホースの間に組み込まれているフィルターを確認します。
シャワーヘッドを取り外してもらうとフィルターが出てきますので、きれいにし、元のように戻してください。
これらの部品の確認を行っても詰まりが解消されない場合、まったく別の不具合の可能性がありますので、その場合は修理の専門業者に相談することをおすすめします。

●トイレの詰まりに困ったら?自宅でできる対処法と業者に依頼する目安は?

トイレの詰まりに困ったら?自宅でできる対処法と業者に依頼する目安は?

トイレの詰まりは支障大!

トイレの水が突然流れなくなってしまうと、生活に大きな支障が出ます。
誰もが毎日使う場所ですので、詰まっても後で直せばいいやとはなかなか言えません。
今回は、トイレを詰まらせてしまう要因とご家庭で試せる対処法、業者に依頼した方がいいケースの見分け方などを解説します。

詰まりの原因は固形物だけではない

トイレの詰まりの原因の大半は、水に溶け切らなかった紙類です。
この他、ポケットに入れたまま持ち込んでしまった携帯電話や眼鏡、鍵などの小物やボールペンなどの事務用品、カードケースなど、便器に落ちた物が原因で起こることがあります。
こういった固形物は水に溶けないうえ、トイレの排水口は複雑に曲がりくねった構造をしているため引っかかって流れなくなるケースが多々あります。
特にカードケースなどの面積がある物をトイレに流してしまうと、水を塞き止めてしまうので注意が必要です。
反対にボールペンや鍵のように細長い形状のものは、落としたからと言って単体で詰まりの原因になることはあまりありません。
トイレの排水管に引っかかってしまうと排水管を狭める危険性があるため、そこにトイレットペーパーや排泄物などが絡まって詰まりを引き起こす可能性があります。

おむつやリハビリパンツ、生理用ナプキン、ペットシートなどもトイレに流れてしまうと非常に厄介なものです。
それなりに大きなものですのでいきなりトイレに流れるというケースは少ないですが、おむつや生理用ナプキンが破れた状態でトイレに落ちてしまうと、吸水性ポリマーがトイレに流れ出してしまいます。
このポリマーは時間が経つにつれてどんどん水を吸って膨らみますので、排水管の内部で詰まりやすいのです。

自宅で対処できる詰まりの目安は?

トイレの詰まりは自宅で対処できる場合とそうでない場合があります。
特に固形物を落としてしまった際、自宅でラバーカップなどを使用して無理に詰まりを除去しようとすると、落としたものをトイレの奥に押し込んでしまう危険性があるのです。
特に鍵やボールペンのような鋭利なものは便器や排水管を傷つける可能性があるため、下手に詰まりを解消しようとするとトイレを破損させてしまうことがあるのです。
ご自宅で詰まりを解消できるケースは、詰まったものがトイレットペーパーなどの紙類である場合や、詰まってはいても水位がゆっくりと引いていく場合に限ります。
水に溶けない異物を流してしまった場合や何が詰まっているのかわからない場合は、業者に依頼することをおすすめします。

自宅で試せる対処法

・家庭にあるもので試せる方法

バケツに入れた水を、少し高い位置から便器に流し込んでみてください。
軽度の詰まりであれば、これだけで解消する場合もあります。
また、65℃程度のお湯を便器に流し込み、紙を溶けやすくするという方法も効果的です。
この場合、便器の中にすでに水が溜まっているとお湯が冷めてしまい効果が出ません。
溜まった水を汲みだしてから行ってください。

・ラバーカップやワイヤーブラシの使用

ホームセンターなどで簡単に購入できるラバーカップやワイヤーブラシは、紙詰まりを解消ができます。
深夜など急な詰まりの場合は、ラバーカップやワイヤーブラシの代わりにペットボトルや針金ハンガーを使用することでも同様に解消できます。

トイレの詰まり予防方法

トイレの詰まりは固形物を落とさないことや紙類を多量に流しすぎないことが一番ですが、この他にも自宅でできる予防法があります。
まず、小まめな掃除を徹底することです。
尿石などがトイレの排水管を狭めてしまうことがあります。
尿石はアルカリ性の汚れになりますので、酸性の洗剤を使用することで簡単に落とせます。
市販されている酸性のトイレ用洗剤は種類が少ないのですが、大日本除虫菊株式会社から発売されているサンポールが比較的入手しやすくおすすめです。
手軽に尿石を除去したい場合は、トイレの水の中に粉末状の重曹とクエン酸を1対2の割合で入れ、30分ほど放置するだけで尿石を落としやすくできます。
また、トイレの水圧に注意を払うことでも詰まりのリスクを下げられます。
排水レバーの大と小を適切に使う、トイレのタンクを定期的に整備するなど、細かなことですが詰まりを回避することにつながるのです。

業者に依頼する場合の注意点

固形物を流してしまった場合や、詰まりが一向に解消しない場合は業者にご相談ください。
この時、注意していただきたいのが詰まりの程度です。
修理業者の中には水道局の指定を受けている業者とそうでない業者があります。
軽度なトイレの詰まりであれば、水道局の指定業者以外でも対応をしてくれます。
ですが、排水管に問題が生じている場合、工事を行えるのは水道局指定工事店のみです。
排水管が傷ついている場合や高圧洗浄機などの特殊な機材が必要になる場合は、指定のない業者から対応を断られることがあります。

最悪の場合には指定のない業者であるにも関わらず排水管に関わる工事を行ってしまうという場合があります。
これは違法行為に当たり、業者に依頼した側にも罰則が科せられることがありますので、ご注意ください。
トイレの詰まりの具合は外からではわかりにくいため、業者による調査を依頼するしかありません。
トイレの詰まりは早く解消しなければと焦ってしまうことがありますが、業者選びは慎重に行うことをおすすめします。

●洗面台の詰まりはどうやって起こる?流れないときの対処法

洗面台の詰まりはどうやって起こる?流れないときの対処法

洗面台にはいろいろな物が流れ込む

水回りの設備の中でも、使用頻度が高いのが洗面台です。
洗顔や歯磨き、手洗いやうがい、身だしなみを整えたり髪を乾かしたりと、一日に何度も洗面台の前に立つことがあります。
使用頻度が高いということは、それだけ詰まりのリスクも高いということです。
今回は洗面台の詰まりの原因と、水が流れなくなってしまった場合の対処法や予防法について解説します。

洗面台の詰まりの原因は?

水回りで起こる詰まりのトラブルは、トイレなら紙詰まり、キッチンなら油汚れなど、場所によって傾向があります。
洗面台の排水口には幅広くいろいろな汚れが流れ込むため、何が詰まってしまうかわからない状態といえるのです。
洗顔フォームやシェービングクリームのような石鹸カスや、歯磨き粉や食べ物のカス、髪の毛、手を洗った際に出たさまざまな汚れ、洗濯物の予洗いをした際の糸くずや埃など、数えきれないほどのものが排水口に流れ込んでいます。
これらの汚れが複雑に絡み合って、詰まりの原因となるのです。

洗面所の排水管はトイレなどと比べると細い場合がほとんどです。
その上洗面台の排水口にはヘアキャッチャーが取り付けられていないことがあります。
ドライヤーなどで髪を乾かした際に落ちた髪が排水口に流れ込んでしまうと、固まって詰まりを引き起こすことになります。
また、注意しなければならないのがヘアピンなどのアクセサリーです。
身だしなみを整えるのに使用し、うっかり排水口に落としてしまうというケースも考えられます。
このヘアピンですが、細長い形状ですので排水管に引っかかりやすくなっています。
一本や二本落としたところで、詰まりはしないだろうと考えがちですが、ヘアピンが排水口に引っかかっていると流れたゴミなどが格段に溜まりやすくなってしまうのです。
そうなるとあっという間に水が逆流してしまう事態に陥りますので、落としたヘアピンは必ず回収することをおすすめします。

詰まりが発生してしまったら

水が完全に流れなくなり逆流してしまった場合、まずは詰まりを除去する必要があります。

・ラバーカップや真空式パイプクリーナーを使う方法

トイレのスッポンという名称で知られているラバーカップですが、実はトイレ以外の場所で起こった詰まりの解消にも最適です。
まずはラバーカップを排水口にあてがい、カップが隠れる程度に水を入れてください。
その状態で何度か水圧をかけることで、詰まりが解消されるケースがあります。
真空式パイプクリーナーも原理は同じです。

もしもどちらも手元にない場合は、空のペットボトルを使用することでも詰まりの除去ができます。
ペットボトルのキャップを外し、飲み口を排水口に差し込んだ状態で隙間ができないようにしっかりと押さえます。
その状態で、ペットボトルを握るようにしてベコベコと空気を送り込んでください。
何度か続けることで圧がかかり、詰まりが取れる可能性があります。

・ワイヤーブラシを使用する方法

パイプ掃除用のワイヤーブラシでゴミを掻き出して詰まりを取る方法もあります。
この場合、注意していただきたいのが排水管の形状です。
洗面台の排水管は細く、複雑に曲がっている場合がほとんどです。
ワイヤーブラシによっては排水管に入らず、細すぎて途中で折れ曲がってしまうなどのトラブルにつながってしまう可能性があります。
場合によってはブラシ部分が途中で引っかかり、ワイヤーが切れてしまうことも考えられます。
そうなると詰まりを悪化させてしまう事態にもなりかねません。
反対に、硬すぎるブラシを使った結果、排水管を傷つけてしまうこともありますので、ワイヤーブラシを使用する際は注意しながら行ってください。

排水管の詰まりを予防するには

・パイプ用洗浄剤を使用する方法

水が流れたとしても、詰まりの原因が完全になくなるわけではありません。
再び詰まってしまうことがないよう、小まめに詰まりの原因を取り除く必要があります。
詰まり予防に効果的なのが、パイプクリーナーなどの洗浄剤の使用です。

洗面台の排水管の中には髪の毛が多く流れ込んでいることがありますので、パイプクリーナーで分解することによって詰まりのリスクは格段に減らせます。
パイプクリーナーは水が詰まった状態では液が薄まってしまい、効果が出ません。
水が詰まっていない状態で使用することをおすすめします。
使用の際は注意書きをよく読み、安全にご使用ください。

・重曹とクエン酸を使用する方法

強い洗剤を使用することに抵抗がある場合は、口に入っても安全な重曹とクエン酸を使用した方法がおすすめです。
排水口の中に重曹とクエン酸を2対1の割合で振りかけ、そこに45℃程度のお湯を注ぎます。
そのまま換気を行いながら30分ほど放置してください。
泡が出ますが、これは発生した二酸化炭素ですので健康上の心配は必要ありません。
時間が経ったら泡をきれいに洗い流してください。

・ストローを使用して髪の毛を取る方法

使い古しのストローを使用することで髪の毛を簡単に除去できる方法があります。
ストローの側面にハサミで数か所、細かい切れ込みを入れ、排水口の内側を擦るように掃除してください。
切れ込みに髪の毛が引っかかり、きれいに取れます。

詰まりが解消しない場合は専門業者へ

詰まりがどうしても解消しない場合は、水回りの専門業者にご相談ください。
ご家庭で対処できない詰まりもしっかりと取り除いてくれます。