水のトラブルに関するコラム詳細
壁や天井から水漏れが!対処法や、適用される保険について解説します
持ち家でも賃貸物件でも、突然水漏れが発生することがあります。住宅内での水漏れはさまざまな箇所と状況が考えられますが、そんなときにできる応急処置を知っておくと、いざというときに落ち着いて適切な行動ができます。
また、保険が適用されるかどうかもあわせて解説していきましょう。
壁や天井から水漏れする原因
なぜ壁や天井から水漏れが始まるのでしょうか?まず考えられるのは、給水管からの水漏れです。給水管は設置から10年程度が寿命だといわれています。排水管も同様に経年劣化が進みます。老朽化によって汚水がつまり、配管に圧力がかかることで継ぎ目から水漏れが発生することも少なくありません。水回りの設備を使った後に水漏れが起きる場合には、排水管からの水漏れの可能性が高いでしょう。
2階で水漏れが発生することもあり、この場合には2階にトイレ・お風呂・キッチンなどを設置しているというケースが多いです。経年劣化により発生した水漏れは、1階の天井や壁が濡れて初めてわかるパターンがほとんどでしょう。巨大地震後なども注意してください。
地球温暖化の進行により、近年は大雨による被害も増えています。家屋には防水処理が施されていますが、経年劣化によって防水コーティングやシーリングは剥がれていくものです。台風の時に屋根や壁にできた隙間から雨水が浸入し、雨漏りが発生することもあります。
水漏れの原因で一番やっかいなのは、水道管の破裂によるものです。2階にトイレ・お風呂・キッチンがある場合は、2階にも給水用の水道管が延びています。特に水漏れの量が多い場合には、経年劣化や地震・凍結といった自然現象によって水道管が破裂した可能性もあることを覚えておいてください。
壁や天井からの水漏れは業者に相談
壁や天井から水漏れが発生しているかもしれないと感じたら、すべての蛇口を閉め、水道メーターが回っているか確認しましょう。それでもメーターが回っていたり、壁内で水音が聞こえたりした場合は、まずは応急処置として元栓を閉め、水漏れ箇所の水分を雑巾などで拭き取ります。
トイレなどの水回り設備からの水漏れとは異なり、壁や天井からの水漏れは自力での修理が難しいので、専門業者に修理を依頼しましょう。もし経験がないままで壁内の水漏れ修理をDIYで行うと、状況を悪化させてしまいかねません。マンションなど集合住宅にお住まいの場合はなおさらです。屋根材や外壁など建築資材を補強したり修理したりしたあとは、壁内部の除菌や乾燥まで行う必要もあります。管理会社へ連絡し、業者の手配をお願いするのがベストです。
保険が適用される場合もある
壁内での水漏れ修理はどうしても専門業者に頼ることになりますので、その分費用もかかるのでは、と心配になる方も多いと思います。そんなときに思い出してほしいのが「保険」です。場合によっては保険が適用されることもありますので、ご自分がどんな保険に加入しているか確認してみてください。
今回の水漏れが給排水設備の事故ならば「火災保険」が適用されます。持ち家であれば、床の修理代などは補償されますし、賃貸物件であれば大家さんに対しての床の修理代が補償されることになるでしょう。ただし、過失による水漏れだった場合には補償されず、家財もその補償の対象とはなりません。また、洗濯機の排水ホースを使うたびに仮設している場合に外れ、自室の床や階下の部屋までも水浸しになったというケースでも、補償の対象には含まれませんのでご注意ください。
具体的には以下のような水漏れケースで、火災保険の補償を受けることができます。
- 冬期の凍結による水道管破裂(破裂までの予想は難しいため)
- 集合住宅で、上の階の住人が起こした水漏れによる階下住居(自室)への漏水被害
集合住宅にお住まいで、自室で水漏れを起こした場合に他の戸室へも被害が広がってしまったら「個人賠償責任保険」が適用されます。この保険の補償は他人への被害のみに使えるため、自室の損害は補償されません。損害を与えてしまった戸室に対して、経過年数や使用による消耗分を差し引いた「時価」が補償されることになります。保険の契約時に「新価」の特約を付けていれば、差額も補償される可能性がありますので、契約書を一度確認しておくことをおすすめします。
ご自分がどんな保険に加入しているのかわかっても、水漏れのどんなケースで保険が適応されるのかわからない場合は、保険会社にお問い合わせください。事前にしっかりと把握しておけば、いざという時に保険は頼りになるでしょう。